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仕事知る

アニメーターとは

動画制作や彩色をはじめ
さまざまなスタッフが力を合わせてりあげる

映画やテレビのアニメーションはさまざまな工程で作成されますが、図のようにレイアウトから撮影までの工程で活躍するのがアニメーターです。
なかでも、作画工程はアニメーターの仕事の中心となります。作画工程とは、連続する1枚1枚の静止画を作成して、動いて見える絵にする工程のこと。
シナリオや絵コンテをもとに、登場人物や背景など動きの起点と終点となる絵を描く「原画家」と、その間の動き(中割り)を1コマずつつないでいく「動画家」に役割が分かれます。アニメーションは、このように1枚1枚の絵をパラパラマンガの要領で繋げて作られていますから、アニメーターの仕事はひたすら「絵を描く」仕事と言えます。
最初は動画を担当して経験を積み、やがて原画担当へ。さらに実力を磨けば、絵のクオリティを管理する「作画監督」や「キャラクターデザイナー」にステップアップできます。
他にも、仕上げの工程に関わる「色彩設計」、背景の制作に関わる「美術監督」。撮影の工程で活躍する「撮影」「特殊効果」や「撮影監督」。制作進行を管理する「デスク」や「プロデューサー」など、さまざまなアニメーターがスタッフとしてアニメーションを作り上げていきます。

SPECIAL INTERVIEW

アニメーターの魅力

吉本拓二さん

プロフィール

1980年代よりアニメーターとして活躍。「劇場版ポケットモンスター」「鋼の錬金術師」「名探偵コナン」「イナズマイレブン」など、数々のアニメーション制作に携わる、アニメーション作画スタジオ イングレッサの代表を務める。

頭の中に絵の動きが思い浮かぶ瞬間にアニメーターの仕事の楽しさを感じます。

私にとって、アニメーターの仕事とは、手で描いて表現することのむずかしさとの戦いだといえます。アニメーションが好き、絵を描くことが好きというだけでは続けていけない仕事だとも思います。仕事をしていると、さまざまなジャンルの作品に参加することになります。どれだけ上手に演出し演技させることができるかという状況では、そのジャンルについて少しでも"知っている"ということが強みになります。アニメーターを目指すなら、マンガやアニメーションやゲームだけでなく、部活や趣味としていろいろなことに興味を持って、そして体験してください。
まず画力、そして観察力と想像力、経験してきた知識や技術を発揮して、頭の中に絵の動きが思い浮かんだときに、アニメーターの仕事が楽しいと思えるはずです。そして、テレビや劇場のスクリーンに自分の名前が映ったときに、この仕事を選んで良かったと心から思えます。