未来の医療、医薬品の開発にも深く関わる「遺伝子工学」のエキスパート!
生物の持つ様々なしくみや働きを利用する技術を「バイオテクノロジー」と呼び、これは現在、食品や化粧品、医薬品などにも広く利用されています。例えば、酒やみそ、納豆、チーズといった食品を「発酵食品」とよびますが、これらの食品も、「発酵」という、生物のはたらきを利用してつくられたものです。
近年、このバイオテクノロジーの中でも特に注目を集めているのが、遺伝子の働きや組み換えを利用する「遺伝子工学」。「クローン」や「遺伝子組換え」と呼ばれる技術もこの一つですが、こうした遺伝子に関わる研究や技術開発を行う専門スタッフが「DNA技術者」です。遺伝子工学は、医療分野での活用が特に期待されており、再生医療や遺伝子治療、細胞治療など、新しい医療技術の開発が各所で行われています。この研究が進むことによって、癌などこれまで治せなかった病気にも治療の可能性が出てくるため、研究開発、そしてDNA技術者に求められる役割は、今後ますます高まっていくことが予想されます。
遺伝子にはまだまだ謎が多いと言われていますが、それは同時に、計り知れない可能性が広がっているということも意味しています。また、そこで未知の部分を解明するということは、新しい技術や医療、産業につながる可能性もあるということ。DNA技術者が行う研究は、"未来"をつくるという、大きな夢のある研究でもあるのです。