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資格・試験情報

様々な種類の資格試験が存在。
目標を決めてしっかり勉強しておきましょう

食品開発技術者になるために、特に必須とされる資格はありませんが、関連資格、あれば役立つ資格として「食品衛生責任者」「バイオ技術者(中級)」「危険物取扱者」「毒物劇物取扱責任者」などがあります。
食品化学や調理、衛生に関する専門知識はもちろん、現代の食品開発においては、バイオテクノロジーに関する知識、技術も欠かせない要素となっています。
幅広い知識の習得は開発、研究の現場でも役に立ちますし、就職時のアピールポイントにもなるため、自分の目標を決めて資格取得にチャレンジするとよいでしょう。

食品開発技術者に関連する主な資格

【食品衛生責任者】

食品の製造や販売、飲食店などの食品に関わる事業所には必ず、食品衛生責任者をおくことが義務付けられています。
食品衛生責任者は、そこで食品の製造・加工・調理・販売などが衛生的に行われるよう、従事者の衛生教育に努めることが仕事です。
資格を取得するには、各都道府県で実施される養成講習会を修了する、もしくは、栄養士、調理師、食品衛生管理責任者などの資格を持っている人は、講習会なしでそのまま有資格者となります。
講習内容は、衛生法規、公衆衛生学、食品衛生学、および小テスト。基本的には誰でも受講できますが、都道府県によっては受講条件を定めているところもあるため、それぞれの管轄場所に確認すると確実です。

主催:各都道府県の食品衛生協会が実施
参考:東京都の場合:社団法人東京都食品衛生協会
※全国の食品衛生協会はこちらでご覧いただけます

【バイオ技術者(中級・上級)】

バイオ技術を利用できる能力を判定する試験で、高校生を対象とした「初級」、大学や専門学校等で指定の過程を修了した者を対象とした「中級」「上級」があります
中級は、遺伝子組換え技術や細胞融合技術、生物などの利用技術やこれらを行うための安全管理に関する知識を認定するもの。上級は、生物利用技術を中心として、遺伝情報利用技術や増殖能利用技術、またそれらに関する知識を持ち、指導的立場でそれを応用できる資質、技術を認定するもの。
現代の食品開発において、バイオ技術はもはや欠かせない存在となっているため、開発や研究に携わりたい方は取得しておくとよいでしょう。

主催:NPO法人 日本バイオ技術教育学会

【危険物取扱者】※国家資格

日本の消防法では、ガソリン、ナトリウム、硫黄など火災の危険性が高い物質を「危険物」と指定しており、一定数量以上の危険物を貯蔵、または取り扱う化学工場やガソリンスタンド等の施設では、危険物の取り扱いと定期点検を行う「危険物取扱者」を置くことが義務づけられています。
「危険物取扱者」は、これらの危険物を取り扱うために必要な国家資格であり、各都道府県知事の委任を受けて「財団法人消防試験研究センター」が実施しています。
免状の種類によって取り扱うことのできる危険物が異なり、すべての危険部を取り扱うことができる「甲種」と、危険物の種類によって1~6類まで分類された「乙種」、ガソリン、灯油、軽油、重油など限られた危険物のみを取り扱う「丙種」があります。

主催:財団法人 消防試験研究センター

【毒物劇物取扱責任者】※国家資格

毒物及び劇物の製造業、輸入業、販売業では、専任の「毒物劇物取扱責任者」を置き、保健衛生上の危害の防止にあたることが定められています。「毒物劇物取扱責任者」は、これらの業務に携わる上で必要な国家資格であり、試験は各都道府県が管轄、実施しています。
「毒物及び劇物指定令」で毒物に分類される代表的なものに、ニコチン、水銀、シアン化ナトリウム、劇物に分類される代表的なものには、塩化水素、カリウム、クロロホルムなどがあります。

主催:各都道府県の保健福祉局(福祉保健局)
参考:東京都福祉保健局