食品化学に関する知識、バイオ系の実験技術はもちろん、
好奇心や探究心、研究に取り組む根気強さも大切です!
「食」に関わる開発技術職であるため、食品学や栄養学、衛生学、また、商品化のための企画やリサーチに関する専門知識、バイオテクノロジーや醸造技術といった開発、分析に関わる専門スキルが不可欠です。
そして、食品の開発には、新しいものを生み出すことの「楽しさ」だけでなく、生み出すための苦労や試行錯誤がつきもの。 新商品やメニューの開発では、研究や実験を何度も繰り返して、ベストの味や形を追究しなければなりませんので、食べることが好きで、食べ物や味に興味がある人、また、一つのことに根気強く取り組める人でなければ務まらない職業だといえます。
また、分量を0.1グラム変えただけで味が変わったり、見た目の色や形にも影響するため、一つの完成品のために同じ実験を何度も繰り返したり、たくさんの試作品をつくることもあります。
それには、商品の良し悪しを判断できるだけのすぐれた「味覚」や、香り、見た目、においなど「五感」を使っておいしさを評価できるだけの知識、スキルも求められます。
「食」は、私たちの生活に最も深く関わる分野です。多くの人が直接口にするものを開発している食品開発技術者は、それが「健康」や「命」に関わる研究、開発であるということを忘れてはなりません。
開発の過程では、栄養面や化学物質に対する注意、そして安全、品質に対する危機感や責任感が不可欠です。 そしてもちろん、消費者に受け入れられる商品、安全で美味しい商品をつくりだすには、消費者のニーズ、世の中でどんなものが求められているのかを知ることや、美味しさを追究するための探求心、また、商品としてのヒット性などを視野に入れた企画力やアイデアも大切な要素。
新しい知識や技術を吸収したり、常によりよい味を追求する"研究者"的な資質が求められる仕事であるため、向上心やチャレンジ精神がある人、自分のつくるものや自分の仕事に対し、責任感とプライドを持って行動できる人に向いている職業です。
食のプロ、開発者としての確かな知識、専門スキルはもちろんですが、開発にはたくさんのスタッフやいろいろな職種の人が関わるため、コミュニケーション力や協調性も欠かせません。
また、消費者のニーズにマッチした商品をつくるには、人が求めていることを的確にとらえる力や「人に喜んでもらいたい」という気持ち、そして、消費者の心をつかむ商品を生み出すには、仕上がりの色や形など、「よりおいしく見せる」ための美的センスも大切だといえます。