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仕事を知る

バリスタとは

最高のエスプレッソコーヒーで、お客様をおもてなしするのがバリスタです。

90年代後半、大手外資系コーヒーショップがオープンして以降、カプチーノやカフェラテを看板メニューにしたシアトル系カフェの人気で、エスプレッソコーヒーが気軽に楽しめるようになり、その人気とともにバリスタという職業も注目されるようになりました。 バリスタとは、「エスプレッソコーヒーを淹れる人」。日本では、このように理解している人も多いと思いますが、単にエスプレッソを淹れるだけでなく、お客様に行き届いたサービス、おもてなしができる人がプロのバリスタなのです。 バリスタは、もともとイタリア語で「バール(bar)で働く人(~ista)」。イタリアのバールは、昼はコーヒー、夜はお酒を楽しむことができ、市民の生活に溶け込んだ存在。そのバールに欠かせないエスプレッソコーヒーを、バリスタがエスプレッソマシーンを使って淹れています。その日の気温や湿度、コーヒー豆の状態を見て豆を挽き、何度か抽出しながらマシンを操作し、味を調整していきます。お客様の好みによって、エスプレッソをベースにした、カプチーノやカフェラテも作ります。イタリアでは、毎朝バールで濃厚なエスプレッソコーヒーを飲んで仕事に出かけるという生活スタイルも多いそうです。一人ひとりの好みはもちろん、その日のお客様の体調を見て、エスプレッソの味を調整するバリスタもいるそうです。コーヒーの知識と技術に加え、サービスマインドを持ったエスプレッソコーヒーのスペシャリストがバリスタ。今日もお客様のために最高の一杯を淹れています。

SPECIAL MESSAGE

人に感動を与え、自分も幸せになれる素晴らしい仕事です

「バリスタの魅力」

コーヒーの美味しさを自分で創りあげることができ、その美味しさをお客様の一番近くで伝えられる仕事です

村田 さおりさん

プロフィール

UCCホールディングス株式会社
UCC コーヒーアカデミー 専任講師
UCC最高峰である「コーヒーアドバイザー」資格を最年少で取得
2011年 2月 『ジャパン ラテアート チャンピオンシップC2011』ファイナリスト(全国7位)

自分自身が魅せられたコーヒーの奥深さを多くの人に伝えたいと思い、コーヒー博物館に勤務することを選びました。現在は、コーヒーの教育部門であるコーヒーアカデミーという部署で講師としてコーヒーに携わり、社内外問わずに、エスプレッソの講師を担当しています。また、今も大会に出場し続け、いろいろな形で多くの方にコーヒーの美味しさ、楽しさを伝えることに幸せに感じています。人に教えるという立場ですので、自分自身が常に成長し続けないと成り立たない仕事です。また、様々なお客様がいらっしゃるので、臨機応変に対応しながら伝えていくことが難しいですね。そのなかで、お客様がご自身でコーヒーを淹れることができるようになった時がうれしい瞬間。また、自分が淹れたコーヒーを美味しいと感じてもらえたときに喜びを感じます。私自身が魅せられたコーヒーの魅力を多くの人に伝えたいと仕事を始めましたから、私が関わったお客様が、コーヒーに魅せられた時、仕事のやりがいを感じています。

バリスタとは、コーヒーの美味しさを自分で創り上げることができ、お客様に美味しさを一番近くで伝えることができます。一杯のコーヒーを通してお客様と会話する中で、少しずつでも距離が近くなる素敵な飲みものです。また、バリスタ自身が知識と技術を向上させることで、一消費者のお客様の意識が変わり、コーヒーの価値も少しずつ上がっていくと思いますので、重要なポジションであると思います。これからバリスタを目指すみなさんは、最初に感じた好きという気持ちを大切にしてほしいと思います。その気持ちが、お客様にも自分の周りにも伝わると思いますので、プロになられても初心を忘れず、ゆっくりでもよいので成長し続けてください。
私の目標は、もちろん、今まで目指してきた大会で日本の代表になり、世界大会に出場するということ。また、出場するからには世界チャンピオンになり、会社や応援してくださったたくさんの方々に感謝の気持ちをお返ししたいと思っています。