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発展途上国で感じた義肢装具士の役割。タイの国立大学で義肢装具士 兼 教官助手として活躍中

西北 壮志さん義肢装具士/教官助手(タイ 国立マヒドン大学 勤務)

  • インタビュー内容・勤務先等は取材当時の情報となります

バンコクの大学で教官助手として活躍

タイのバンコクにあるマヒドン大学で教官の助手として働きながら病院で臨床も行っています。助手といっても幾つかの講義を教官や他の助手と分担して行うので、その準備や製作のデモンストレーションも自分で行います。病院では日本で余り診られない症例を請け負うことも少なくありません。また手に入らない道具や材料を手造りしたりもします。

専門学校を卒業後、海外の大学へ編入

各種メディアを通じて義肢装具士という職業を知った後、ボランティアや学校見学それに義肢装具製作所への訪問などを経て義肢装具士になることを決めました。そして神戸医療福祉専門学校三田校を卒業後、ISPO(国際義肢装具協会 ※1)の認定を受けたオーストラリアのラトローブ大学に編入し、さらに国際的な義肢装具について学びました。その後、バンコクで義肢装具士として働く機会を頂きました。

言葉の壁を乗り越えて感じる喜び

言葉や国柄の違いに戸惑うこともありますが、それを越えてお互いに分かり合えるということ、そして患者さんの笑顔や元気になって帰っていく姿に私もパワーを貰い、またそれが次へのモチベーションにも繋がります。発展途上国では脚が不自由というだけで学校に通う機会を失ってしまったりするので、私達 義肢装具士の役割はとても大切だと思います。

※1:国際義肢装具協会(ISPO:The International Society for Prosthetics and Orthotics)・・・ 義肢、装具、リハビリテーション工学とその関連領域における他職種が連携してできた組織。1970年、外科医、義肢装具士、理学療法士、作業療法士、エンジニアのグループによって、神経筋、骨疾患の全ての患者の治療を促進するために設立された。世界40カ国に支部があり、日本の支部は神戸医療福祉専門学校三田校に置かれている