なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム
実習でコミュニケーションの大切さを実感。
利用者さんが少しでも笑顔になれることを目指して

小林博子さん言語聴覚士 (医療法人社団 恵秀会 老人保健施設桃源の郷 勤務)

  • インタビュー内容・勤務先等は取材当時の情報となります

言葉に関わる仕事がしたくて、言語聴覚士へ

写真:小林博子さん

前職で生命保険の営業をしていたときに、人と話す楽しさを覚えました。大学で学んだ社会福祉の知識と、言葉への興味が活かせる仕事がしたくなり、いろいろ調べた結果、言語聴覚士という仕事に出会いました。
専門学校では、学外実習で障害者施設、急性期・リハビリ・回復期の病院などいろいろな現場に行かせてもらったのですが、中でも印象に残っているのが、障害者施設での研修です。
利用者さんのご家族の方から「家では食べないけど、ここでは食べるんですよ」などの話を聞くこともでき、利用者さん個人だけでなく、その家族、日常の背景が見えたのが印象的で、家族とのコミュニケーションの大切さを学びました。
就職先を今の施設に選んだのは、このことがきっかけでもありますね。

晴れの日がずっと続きますように!

写真:小林博子さん

私にとって利用者さんは、いつもそこにいてくださってて、晴れたり、雨が降ったりする、空のような存在。それに対して、ちょっとでも晴れの日が続くようにするにはどうしたらよいか、雨の日でも、私に何ができるか、どういうサポートをしたらいいのか……そんなことを考えながら仕事をしています。
仕事を始めて1年目の時、失語症で、あまり自分から話をしない利用者さんを担当していました。
その方を担当している理学療法士の方が、産休で3~4ケ月ぶりに復帰された時、「話そうとする意欲が出てこられましたね」と言われたんです。自分では分からなかったけど、客観的にみるとちょっとずつ前進しているんだなということに気づいた瞬間でした

利用者さんに、少しでも笑っていただけることを目指して

どういう風に声かけをしたらこの方は話しやすいのか、その方がどうしていきたいかを、訓練だけでなく日常の中でも考えていきたいと思っています。毎日の生活の中で、自分が言語聴覚士としてどう関わっていけるのか、その視点をいつも忘れず、これからも頑張っていきたいですね。
一人でも多くの利用者さんに、少しでも笑っていただけるように。