明るい挨拶や丁寧な声かけを心がけて
安心して介護を受けられるように
ホームヘルパーの一番の心得は、思いやりをもって利用者と接することです。介護を必要としている高齢者や障がい者は、身体が自由に動かせないことに対して不安やストレスを抱えています。彼らが気持ちよく介護を受けられるように、明るい挨拶や丁寧な声かけ、緊張をほぐすような会話を心がけること。介護は直接相手の身体にふれて行うものなので、信頼関係を築くためにも、そういったコミュニケーションスキルは必須です。
介護の専門知識やテクニックを最大限に生かし、各自の個性に合ったサービスを提供していくためには、相手の気持ちを尊重し、相手の立場になって物事を考えるという姿勢を忘れてはいけません。利用者の中には入浴や衣服の着脱、オムツ交換などの身辺介助をされることに抵抗を感じる人もいて、良かれと思ってしたことが逆に苦痛を与えてしまう場合もあります。介護はそのようにデリケートな作業が多いので、プライバシーに配慮しながら、利用者が何を望んでいるのかを理解した上で行動することが大切。そのため、相手の仕草や言動から気持ちを読みとる観察力や、突然のアクシデントにも臨機応変に対応できる冷静な判断力などが求められます。
介護の仕事は、相手の望む生活を支えることができているのか悩んだり、人生の最期に立ち会うこともあり、決して楽しいことばかりではありません。しかし、「人の役に立ちたい」「人の人生に関わらせていただけている」という気持ちが原動力となり、利用者の笑顔や「ありがとう」という言葉に励まされ、前向きな気持ちを持てる仕事でもあります。また、たくさんの人と触れ合う中で学ぶことも多く、自分自身の生活や人生も豊かにしてくれます。
高齢者や障がい者の在宅介護を請け負うホームヘルパーは、専門知識やテクニックはもちろんのこと、利用者と信頼関係を築いていくためにコミュニケーション力が必要不可欠。思いやりをもって接することができ、相手の言動をよく観察しながら、緊急事態にも咄嗟に対応できる判断力が求められます。また、様々な問題に前向きに取り組める、向上心のある人に適性があります。