なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム
毎日達成感を毎日味わえる、こんなに素晴らしい仕事は少ないと思います。

野崎 佳乃さん

劇団四季 技術部音響

  • インタビュー内容・勤務先等は取材当時の情報となります

学生時代に経験したミュージカルに引き込まれ、この仕事に

小さな頃から音楽が好きで、将来は好きな音楽の仕事がしたいと思っていました。高校時代には吹奏楽をやっていたので、「音」は馴染み深く、音に関連するPAの仕事を目指そうと思いました。そして、入学した学校では、ライブハウスの音響の仕事をすることが目標に勉強をしていました。そのなかで、すべての学生が参加する学校で一番大きなイベントの骨髄移植キャンペーンミュージカル『明日への扉』を経験したことで、「ミュージカル」という世界に引き込まれてしまい、現在の仕事に至っています。 最初の仕事は、ステージで主にワイヤレスマイクの管理。その後は音楽をたたく(出す)ようになり、最終的にはワイヤレスマイクのオペレートをするようになります。学校に在学中から、イベントやゼミ、講師の方の元でアルバイトをしていたので、仕事のイメージとのギャップに悩まされることはありませんでした。ただ、ギャップがあるとしたら、劇団四季に限ると思いますが、ロングラン公演などほとんどの演目に終わりがない(観客の入りによって今後のスケジュールが決まる)という、独特の大変さがあります。

お客さんの拍手で、どんな大変なことも吹っ飛んでしまいます

PAの仕事を目指すのであれば、学生時代には学校の専門授業をしっかり自分のものにすることが大切だと思います。さらに学生時代に上を目指すのであれば、イベントやゼミ、音響のアルバイトに積極的に参加して、実際にプロの空気に触れることが必要だと思います。この業界に入るのは、とても難しいということはありません。でも、一番難しいのは続けることだと思います。特殊な職種ですからそれなりの苦労はありますが、それを乗り越えるのも「音楽が好き」、「芝居が好き」という強い気持ち。仕事となるとこの気持ちを忘れてしまいがちですが、この気持ちを大切にして、夢に向かって進んでいってください。 仕事の魅力は、最後にお客さんから拍手をもらうと、それまでがどんなに大変でも、それが一気に吹っ飛んでしまうところです。「また、明日も頑張ろう」と思える、ここまで毎日達成感がある仕事は少ないと思います。