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仕事を知る

労働環境と収入

全連載作家になれば年収も安定、
コミックスになれば「印税」収入も!

マンガが描ける机があれば、どこでもマンガは描けます。プロのマンガ家が「ネーム」制作を行きつけの喫茶店で描いているという話はよく聞きます。
マンガ家は、自宅の一室を仕事場にする場合もありますし、多くのアシスタントが24時間体制で制作にあたるため、自宅ではなく「仕事場」を持っているマンガ家もいます。
作品制作のペースが速ければ、自由な時間はいくらでも作れますし、なかなか制作が進まなければ、休む時間が取れないこともあります。

マンガ家の収入は、原稿1ページ当たり幾らという計算で「原稿料」が支払われ、コミックスが発売されれば「印税」収入があります。原稿料は、出版社や編集部、ジャンルや掲載媒体によって異なりますが、新人のデビュー作に支払われる原稿料は1ページ3000円~8000円程です。
連載作家になれば、1ページあたり1万円程度です。またストーリー漫画よりも、4コマ漫画のほうが1ページの原稿料が高いのが相場です。
コミックスの印税は、多くの場合10%です。(410円のコミックスの場合、消費税抜きで390円の10%=39円がマンガ家の収入ですから「100万部突破!」の場合は39×1000000=3千9百万円が印税としてマンガ家の収入になります)

月刊でデビュー初連載のマンガ家の年収は、1ヶ月の原稿料(毎月30ページの場合)30万円×12ヶ月=360万円となります。また、コミックスが発売されれば1巻あたり3万部発行でも120万円程の印税が追加されます。
連載作家になれば月刊誌でも、20代前半で、年収500万円程の年収になります。

マンガ家のポジション

マンガ家は税務上「個人事業主」であり、出版社とは対等な立場で「漫画」という商品を漫画雑誌編集部に「納品」して収入を得ます。たくさんの読者を獲得し、出版社が多くの利益を得られる「商品」を「納品」できるマンガ家は、より良い条件で出版社との関係を構築して行きます。

作品制作においては「全てを個人で制作」する場合もあれば、物語は「漫画原作者」が作り、それを漫画という形式に描くことを仕事とする場合もあります(原作付き)。同様に、オモチャを販売するための宣伝手法として、テレビアニメ化・漫画化(コミカライズ)を行う場合もあり、大勢のクリエーターと一緒に企画会議などに参加して作り上げる漫画もあります。