なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム
「良かった」「楽しになった」と、仕事で感謝してもらえるのはすごいことだと思います

馬渕愛弓さん理学療法士 (医療法人 社団哺育会桜ヶ丘中央病院 動務)

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人の役に立つ仕事をしたいと思い、理学療法士を目指しました

もの心がつく前、ベビースイミングからずっと水泳をやっていました。最初は母がやらせたくて始めた水泳ですが、多くの大会にも出場しましたし、将来は水泳選手になると思っていたときもあるくらい、水泳に打ち込んでいました。高校で進路を決めるときには、「人の役に立つ仕事がしたい」と思っていましたので、水泳でケガをしたときにお世話になっていた、理学療法士を目指そうと決めました。でも、リハビリを受けていたときは、練習を休まなくてはならない焦りが大きく、早く治したいという思いだけで、理学療法士の仕事はほとんど見ていなかったのですが…。もともと私は水泳をやっていましたし、スポーツが大好きなので、スポーツについても学べる専門学校に進学を決めました。

国家試験は1年に1回、それまでで一番勉強しました

学校では勉強する教科が多く、やはり「簡単になれるものではないな」と思いました。でも、国家試験は1年に1回しかありませんから、それまでにないほど勉強しましたね。また、クラスのみんなが仲がよかったので、学校がとても楽しく、自宅からの通学は片道1時間半もかかりましたが、慣れてしまうものだし、苦になることはありませんでした。特に思い出に残っているのが、2年生の時に行ったアメリカ・カリフォルニアへの海外研修。現地のクリニックや学校での介護実習を見学し、日本とアメリカの違いを実感しました。初めての海外でしたし、貴重な体験ができましたね。

いろいろな患者さんを診られる病院に就職

自分で病院を探し、見学をしてから就職試験を受けて採用が決まりました。この病院を選んだのは、整形外科も診られ、急性期~慢性期の病棟があるので、いろいろな疾患の患者さんが診られるからです。
仕事を始めてから感じたのは、その難しさ。日々、患者さんは変わっていきますし、実習では1症例しか見ないのですが、実際には何症例も持ちますし、それを評価したり、治療を考えるのは大変だと感じています。また、仕事をしていて感謝されるのは、すごいことだと思いました。「良くなったよ」「楽になったよ」などと言っていただくとうれしいですし、もっと頑張らなくちゃと思いますね。だから、知識を持っていない疾患の方がいらしたら教科書を見たり、教科書に出ていなかったらネットで調べたり、文献を探してみたり、先輩に聞いたりと勉強しています。

この仕事を目指したときの気持ちを忘れずに仕事をしたい

仕事をするうえで心がけているのは、健康、体調管理ですね。立てない人の体を支えることも多く、理学療法士は結構、力仕事なんですよ。目標は、今後もマンネリにならず、初心を忘れずに仕事をしていくこと。最初にこの仕事を目指そうと思ったときの気持ちや、仕事を始めて1年目にいろいろなことを調べた姿勢など、そういう初心を忘れないように、これからもやっていきたいです。仕事は義務ではなく、人の役に立ちたいからこの仕事をやっているのだという気持ちを忘れずに。
理学療法士を目指す人には、学生のときにしか学べないこと、たとえば実習などでわからないことがあれば、全部聞いてほしいと思います。そして、いっぱ勉強して、いっぱい遊んでください。つらいと続かないので、楽しんでほしいと思います。私は仕事が楽しいです。