なりたい仕事のことを知る ナリカタ

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夢はJFAアカデミー福島から
多くのプロサッカー選手が育つこと

藤本 栄雄さんアスレティックトレーナー(S.TEEM Sports Massage 勤務)

  • インタビュー内容・勤務先等は取材当時の情報となります

小学生から高校まで続けたサッカーに関わる仕事に就きたい

2001年に東京スポーツ・レクリエーション専門学校スポーツヘルス科選手トレーナーコースを卒業し、その後、日本体育協会公認アスレティックトレーナー資格を取得しました。さらに鍼灸科に入学し、国家資格である鍼灸師の資格も取得しました。JFAアカデミー福島に入るきっかけになったのは、鍼灸科の卒業を間近に控えていたとき、「日本サッカー協会がサッカー選手育成施設を福島に作るが、行ってみないか」という学校からの推薦でした。小学校の低学年からサッカーを始めて、高校までボールを追いかけていましたから、高校時代にはできることならばサッカーに関係のある職業に就きたいと思っていました。その思いから、東京スポーツ・レクリエーション専門学校に入学しましたから。大学生やプロ選手のトレーナーという選択肢もありましたが、育成年代の選手に対してどうように関わっていくかということにもとても興味を持っていましたので、ここに就職を決めました。

先生の講義に刺激を受け、トレーナーへの思いがますます強く

学生時代の思い出はたくさんあります。特に鍼灸科時代に、国際サッカー連盟のレフリーのトレーナーとして活躍されている、妻木先生の特別授業を受けさせていただいたことが印象に残っています。妻木先生はサッカー界のトレーナーとして活躍していた方で、先生の講義に影響を受けて、それまで以上にサッカーのトレーナーになりたいという思いが強くなりました。さらに人間としても素晴らしい方で、10回ほどだった特別授業で、トレーナーとはどういう仕事かなど、克明に教えてもらいました。また、スポーツヘルス科時代に我々を支えてくださり心強かった担任の先生も印象に残っています。アスレティックトレーナーの試験を受けに行ったとき、当日は先生の結婚式だったのですが、その朝に試験会場に姿を見せて激励してくださったことが本当にうれしかったです。

ケガの予防やセルフケアのサポートが任務

現在はJFAアカデミー福島の中学1年から3年までの男子46名のトレーナーとして活動しています。業務内容は、子供たちがケガをしないように予防やセルフケアの指導のほか、けがをしたときの応急処置、復帰までのリハビリテーションを行っています。勤務時間は午後からが多いですが、体調の悪い子供がいるときには朝から出勤したり、子供たちの消灯の22時まで残ることもあります。願いは、子供たち全員がプロサッカー選手になること。しかし、全員が全員プロになることは難しいこと。プロになれなかったとしても、人としてしっかりした人間に育ってほしいと思い接しています。学校から帰ってきた子供たち全員に声をかけるのが日課。成長期の子供のトレーナーはあらゆる面で気を配る必要がありますから。 夢はJFAアカデミー福島からプロサッカー選手が多く育つこと。また自分自身の夢は、育成時代でしっかりと経験し、育成時代を見たあとはプロのクラブなどのトレーナーをしてみたいです。

(2009年取材)

藤本さんの経歴
JFAアカデミー福島/福島県双葉郡広野町 を経て、S.TEEM Sports Massage勤務。2011年にはロンドンオリンピックを目指すU-22サッカー日本代表チームにトレーナーとして帯同した。