なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム
辛くても仕事を続けていたからこそ今の自分があると思ってます。

梅野 麻未さん

株式会社ビヨゴンピクチャーズ
「AIR」「AKB48」などのプロモーションビデオ作成、
『PIECE』(MUSIC ON! TV)や同チャンネルの特番などの
ディレクターを担当。

  • インタビュー内容・勤務先等は取材当時の情報となります

テレビが好き、音楽が好き。 そんな気持ちが夢へのスタートだった。

この仕事を目指したきっかけは、もともとテレビが好きで、テレビ業界を目指し専門学校に入ったことでした。実際に勉強してみて、プロモーションビデオっていいなって思ったんです。音楽と映像がひとつになるプロモーションビデオに、テレビ番組にはない作品性を感じて。プロモーションビデオならDVDにも残るし、音楽も好きだったので、音楽関わるこの仕事が魅力的に見えたんです。

テレビや映画と違うプロモーションビデオの制作事情。

プロモーションビデオの制作はテレビと違って分業化されていないんですよ。ディレクターの下にAD(アシスタントディレクター)はいないんです。その下に制作がいるだけ。制作は、演出補もやるし、ADもやるし、それこそロケバスの手配などの制作業もこなします。撮影時などはほかのスタッフも呼びますけど、スケジュール組んだり、打ち合わせをしたり、編集するのは全部ひとりなので大変です。 あとは、納期が短いです。早くて一ヶ月前、それこそ、納期の一週間前に前に依頼をいただいたりすることもあります。曲が完成するのは、だいたい撮影の前日がほとんど。そんな状況でも納期に間に合わせる、それがプロの仕事だと思ってやっています。

業界で働くならばいろんな映像にふれよう。

仕事を依頼されるときに「あのプロモーションビデオみたいに」とか「あの映画のあのシーンをイメージしてほしい」と言われることがあります。そんなとき、「その映画知りません」なんて言ったら話ができない。共通言語じゃないですけど、基本的な映像を知らないと、打ち合わせすらできない。だから、映画やプロモーションビデオの名作は時間が許すかぎり観ておくのがおすすめです。そして、色味だったり、映像だったり、監督だったり自分の好きなものを見つけておくとよいと思いますよ。

どんなに辛くても好きだから続けられた。

毎日の平均睡眠時間は、だいたい3〜4時間。2、3ヶ月全く休みなしなんてこともありますし、何日もロケで家に帰れないときもあります。でも、AD時代に比べればまだいいかもしれません。ADの仕事はかなりしんどいですよ。ボロぞうきんみたいにこき使われますからね…。でも、好きだから今までやってこれたんです。今の自分があるのは、辛くても苦しくても辞めずに続けてきた結果だと思っています。だから、これからディレクターを目指す人もがんばってくださいね。この仕事は「続ける」ということに価値があるんです。