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仕事を知る

俳優の仕事

「自分」というフィルターを通して作品の素晴らしさを表現

映画やテレビ番組、舞台などに出演し、演技をすることが俳優の仕事です。基本的に、脚本家が用意した台本をもとに演出家や監督の指示に従って演技をします。仕事の内容により異なりますが、事前に本読み・役作りを行った上、本番前に何度も打ち合わせを重ね、リハーサルを行って本番を迎えます。演出家や監督が持つ作品の意図を理解し、求められていることを演技で表現する。台本に書かれた人物を演じるにも俳優の個性や存在感が作品全体のイメージに大きな影響を与えるため、その俳優のオリジナリティーが求められます。

映像俳優(テレビ・映画・CM)

映画・ドラマ・CMなど、映像に関係するもの中心に出演する。台本を読み、与えられた役に合った演技を求められます。

舞台俳優(ストリートプレイ・ミュージカル)

演劇やミュージカルなど舞台を中心に出演する俳優。劇団に入団し、研究生として2年間の修行、その後準劇団員として3年程度の経験を積んで本劇団員となり役を得る人が多い。准劇団員は雑用(お茶くみや小道具の準備、舞台装置の設営など)も行います。

声優(アニメ・映画・海外ドラマ)

ラジオドラマや映画の吹き替え、アニメーションの登場人物の声を演じる俳優。ほかにもゲームキャラクターの声や、アニメーション主題歌の歌手など仕事の幅は広い。最近の声優業では声だけの仕事に限らず、舞台出演や音楽活動など本人が出演するケースも多く、アイドル化しつつあります。また、声優と俳優の演技力は通じるものがあるため、俳優も声優としてアニメーションや映画の吹き替えなどに出演するケースも多いです。

アクション俳優

殺陣(たて)や格闘シーンを中心に演じる役者。映画などで役者が危険なシーンを演じるときに代わりに演技をするスタントマンなど、脇から支える仕事が多くなります。ヒーローや怪獣、マスコットなどの着ぐるみを着用して戦闘アクションを担当する俳優を、スーツアクターともいいます。特撮ヒーロー役などアクション俳優から大スターになる人もいます。

伝統演劇俳優(歌舞伎・能・狂言)
  • 歌舞伎

    華やかな衣装と舞台、そして鮮やかな模様の線を顔に描く「隈取(くまどり)」が特徴的な舞踊・音楽劇。歌舞伎は男性しか演じることができず、女性を演じる男性を女形といいます。さらに古来からの伝統があり、歌舞伎役者になれるのは梨園(歌舞伎役者の血統を受け継いできた家系)の子どもとされています。

  • 狂言師

    猿楽から発展した日本の伝統芸能で能と併せて行われることが多い。日常的な出来事を風刺的に描いた喜劇で、物まね要素が多くセリフ主体で構成されています。ちなみに、存続している流派は大蔵流と和泉流の2流だけです。

  • 室町時代から続く伝統芸能のひとつ。歌舞伎に並んで国際的に高い知名度を誇ります。能は舞、謡い(うたい)、囃子(はやし)から成る音楽劇で、仮面(能面)を使用する点に特徴があります。喜怒哀楽の表現を最小限にし、ジャスチャーで感情を表現する演技が多く見られます。