作品の発表の仕方はさまざま
有名になると執筆以外の仕事にも広がります
小説家の仕事は、得意なジャンルによりさまざまに分類されます。作品を発表する場も新聞や雑誌だけでなく、インターネットや携帯コンテンツなど、さまざまな広がりをみせています。ここでは、小説家の仕事のいくつかを紹介します。
ひとつのテーマに沿った物語を複数回に分けて発表する小説。新聞や雑誌などに掲載され、長編小説であることも多いため、作家には高いレベルが求められます。最近ではインターネットや携帯コンテンツでの連載も増えています。
原稿用紙数十枚ほどの短い小説のことです。さらに短い「ショートショート」や、短編小説を何作か合わせてひとつの物語にする「連作短編」などもあり、斬新なアイデアや意外な展開で読者を楽しませるしかけが必要になります。
新聞や雑誌などへの掲載をせずに、本として出版される作品。書き下ろしとして出版されるには、小説家としてのキャリアや人気が必要です。
小説家として評価される作品が増え、人気もあがっていくと、執筆以外の仕事をこなすようになる人もいます。講演やサイン会、賞の審査員など、有名になるとさまざまな仕事の依頼も発生します。
小説家の制作工程
書き手が「読者に伝えたいこと」、書き手が「やってみたいこと」を決める。たとえば推理小説では、読者を楽しませたいというほかに、まだ誰も書いていないトリックを使いたいという動機で主題を決めることもあります。
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主題に沿って「登場人物」や物語の「舞台(場所や時代)」、「ストーリー」を考える。物語が誰の「視点」で語られるかも決めておきたい。
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「プロット」はストーリーに沿った物語の設計図のようなものです。いつ、誰が、何をしたのか、何がおきたのかなどを書いていきます。プロットを作成しいくと、説明不足の部分やストーリーの関係性などが見えてきます。
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作品のテーマやジャンルによっては執筆にあたって情報を集めたり、実際に見たり聞いたりして体験し、正確な情報を盛り込むための準備が必要になります。
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プロットを確認しながら小説を書き進めます。プロットがあると執筆に煮詰まったときや、ストーリーの整合性の確認などがしやすくなります。
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執筆とプロットの確認を繰り返して小説が完成します。作家によってはプロットを重視しない人もいますし、主題、設定、プロットの手順も変わってきます。作品を重ねながら自分のスタイルができあがってきます。