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アニメーターの仕事

子供だけでなく大人も夢中になれる!
あらゆる映像作品に進出するアニメーションの世界

アニメーターはアニメーションの制作に参加し、シーンの設計をしたり、人物などの動きを描いたりします。また各シーンにおいて人物やモノ、景色などがどこからどこまで、どのように動くかの過程を描き、色をつけ、動画となる連続した絵を完成させます。アニメーションはさまざまなメディアで活用され、それぞれの作品でアニメーターが活躍をしています。どのようなメディアでアニメーションが活用されているか、代表的なものを紹介しましょう。

テレビ作品

毎週30分や、平日に毎日5分、10分などの放送枠で放映されるアニメーション作品。日本で初めての30分枠テレビアニメーションは1963年の「鉄腕アトム」。短いサイクルでの制作になるため、制作期間や制作費用の問題を抱えがちです。

映画作品

テレビ作品とくらべて制作費や制作期間をかけ、宣伝にも力を入れることが多く、1作品90〜120分くらいの長編作品が中心となります。オリジナル作品だけでなく、テレビ作品の人気にともなう映画化作品も多く作られています。

ゲーム

家庭用ゲーム機の作品には、物語の導入部やオープニング、エンディングにアニメーションが使われることも多く、ゲーム制作とは別にアニメーション部分を外部のアニメーション制作会社に依頼します。

その他
(CM/ミュージックビデオなど)

コマーシャルやミュージックビデオの映像表現のひとつとしてアニメーションが使用されます。絵による一般的なアニメーションだけでなく、粘土や人形を1コマずつ撮影する、クレイアニメーションやパペットアニメーションなども多く登場します。

アニメーション作品ができるまで

企画・脚本の決定

スポンサーやプロデューサーなどで会議を重ねて、作品のテーマやターゲット層、制作費やスタッフなどを決定します。決定したコンセプトを元に、シナリオに沿った場面ごとの設定やセリフなどを脚本家や監督が構成します。

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絵コンテの作成

監督や演出家、脚本家が、シーンごとのイメージやカット割り、カメラワークなどを考えます。決定したシーンの要素を、簡単なイラストと文字でまとめて「絵コンテ」にします。絵コンテはアニメーション制作の設計図となります。

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レイアウトの制作

絵コンテに沿ってシーンごとのおおまかな背景や、人物・物体の動きを決めていきます。この作業は日本のアニメーション制作では一般的ですが、海外ではレイアウトをせずに作業を進めることも多くあります。

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原画

レイアウトを元に、シーンごとの動きの始まりと終わりを描いていきます。この工程からがアニメーターの仕事となります。また、動きのある絵以外に、背景を描く作業も進められていきます。

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動画

原画をもとに動きの始まりと終わりの"中間の絵"を何コマで表現するか、どのように演出するかを決めます。シーンごとの中間の絵ができたら、パラパラマンガのように動きのチェックをして、修正を繰り返します。

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彩色

完成した動画に色をつけます。昔はすべてのコマを手作業で塗っていましたが、いまではコンピューターによる彩色が主流となっています。背景にも同じように色をつけていきます。

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撮影

完成した動画と背景を重ね合わせて、1コマずつ撮影してアニメーションの1シーンが完成します。現在は1コマずつ撮影せずに、コンピューターで処理していますが、この段階の作業を今でも「撮影」と呼んでいます。

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編集・音響制作

完成したそれぞれのシーンを脚本に沿って編集してできあがった映像に、効果音や声優による音声を加えてひとつの作品が完成します。