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資格・試験情報

必須ではなくても、プロの現場では有資格者がほとんど!
就職までに、目標を決めてチャレンジしてみましょう

環境分析技術者になるために、特に必須とされている資格はありませんが、環境分析技術者は、現場の中でも企業の採用基準でも、環境と分析技術に関する高度な知識、スキルが要求されます。
環境、エコロジー関連企業では、社員に対してこうした資格取得を推奨しているところがほとんどで、資格取得者には奨励金や資格手当を支給する所も多いため、専門学校や大学在学中に関連資格を取得してから就職に臨む人がほとんどです。
環境の分野で役立つ資格には、「公害防止管理者」「毒物劇物取扱責任者」「危険物取扱者」「有機溶剤作業主任者」など様々な種類があり、さらに上級の資格として「環境計量士」や「環境測定分析士」などもあります。
年齢や実務経験を問わず受験できる資格もありますので、興味のある分野からチャレンジしてみるとよいでしょう。

環境分析技術者に関連する資格試験

【公害防止管理者】※国家資格

製造業や電気供給業などの業種に属し、汚水排出施設や騒音発生施設、ダイオキシン類発生施設などを設置している工場については、公害防止のために「公害防止管理者」を選任することが義務付けられています。
この「公害防止管理者」は、こうした工場において、燃料や原材料の検査、排出水や地下浸透水の汚染状態の測定、排出ガスや排出水に含まれるダイオキシン類の量の測定といった業務を管理する専門家で、経済産業省、環境省直轄の国家資格。
■資格試験は、「大気関係(第1種~第4種)」「水質関係(第1種~第4種)」「騒音・振動関係」「粉じん関係」「ダイオキシン類関係」「公害防止主任管理者」という13種類に分かれており、公害総論・水質概論・大気総論・汚水処理特論・大気・水質概論など、各資格の専門分野から出題されます。
年齢、資格、学歴問わず誰でも受験できますので、環境関連の仕事を目指す人は、チャレンジしてみるとよいでしょう。

主催:社団法人 産業環境管理協会

【バイオ技術者(中級・上級)】

バイオ技術を利用できる能力を判定する試験で、高校生を対象とした「初級」、大学や専門学校等で指定の過程を修了した者を対象とした「中級」「上級」があります。
■「中級」は、遺伝子組換え技術や細胞融合技術、生物などの利用技術や、これらを行うための安全管理に関する知識を認定するもの。
バイオ機器やバイオ英語といったバイオテクノロジーの基礎知識、微生物学や分子生物学、遺伝子工学などについて出題されます。
■「上級」は、生物利用技術を中心として、遺伝情報利用技術や増殖能利用技術、またそれらに関する知識を持ち、指導的立場でそれを応用できる資質、技術を認定するもの。
核酸、タンパク質に関する知識や、バイオ機器、微生物バイオテクノロジー、動物バイオテクノロジーといった知識が問われます。

主催:NPO法人 日本バイオ技術教育学会

【危険物取扱者】※国家資格

日本の消防法では、ガソリン、ナトリウム、硫黄など火災の危険性が高い物質を「危険物」と指定しており、一定数量以上の危険物を貯蔵、または取り扱う化学工場やガソリンスタンド等の施設では、危険物の取り扱いと定期点検を行う「危険物取扱者」を置くことが義務づけられています。
「危険物取扱者」は、これらの危険物を取り扱うために必要な国家資格であり、各都道府県知事の委任を受けて「財団法人消防試験研究センター」が実施しています。
免状の種類によって取り扱うことのできる危険物が異なり、すべての危険部を取り扱うことができる「甲種」と、危険物の種類によって1~6類まで分類された「乙種」、ガソリン、灯油、軽油、重油など限られた危険物のみを取り扱う「丙種」があります。

主催:財団法人 消防試験研究センター

【毒物劇物取扱責任者】※国家資格

毒物及び劇物の製造業、輸入業、販売業では、専任の「毒物劇物取扱責任者」を置き、保健衛生上の危害の防止にあたることが定められています。「毒物劇物取扱責任者」は、これらの業務に携わる上で必要な国家資格であり、試験は各都道府県が管轄、実施しています。
「毒物及び劇物指定令」で毒物に分類される代表的なものに、ニコチン、水銀、シアン化ナトリウム、劇物に分類される代表的なものには、塩化水素、カリウム、クロロホルムなどがあります。

主催:各都道府県の保健福祉局(福祉保健局)
参考:東京都福祉保健局