食品開発技術者の仕事は、新しい味やメニュー、食品を生み出すこと。 新商品の企画、開発から成分分析、品質管理、技術開発など様々な業務がありますが、担当する業務や手がける食品は就職先によっても異なります。 例えば、食品メーカーであれば、開発部門や専門の研究所に所属し、コンセプトに沿って試作や試食を重ねながら、新しい味や商品をつくり上げていきます。 この他、調理器具メーカーや食品研究施設に所属すれば、新しい調理方法や調理器具の研究、開発に携わることもありますし、ファミリーレストランやコンビニエンスストア、飲食チェーンなどの開発部門では、新しいメニューの開発や既存商品の改良なども手がけます。

食品開発は、原材料のわずかな分量の差や調合の仕方が、仕上がりの味や食感、色や形にも大きく影響します。 そのため、食品開発技術者の役割は非常に重要で、調合を変えてたくさんの試作品を作ったり、消費者モニターや社内のモニターなどを利用した試食調査、そして自分の五感すべてを使って味を評価し、改良を重ねながらベストの味、形を追究します。
もちろん、開発の過程における衛生管理や品質管理、安全管理も重要な仕事。 人が直接体にとりこむ食べ物は、消費者の「健康」、ひいては「命」にも影響します。そのため、栄養面に配慮したレシピや、化学物質をなるべく使わない調合を考えること、また、食中毒などが起きないよう、開発現場の衛生管理を徹底し、品質管理に気を配ることも大切です。