なりたい仕事のことを知る ナリカタ

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なりかたを知る

必要な知識・求められる資質

チームと連携するコミュニケーション力、「実験が好き」な気持ちが何より大切です!

必要資格

必須のものはありませんが、以下の資格がスキルの目安とされています
・実験動物技術者 ・危険物取扱者 ・毒物劇物取扱責任者 ・バイオ技術者

求められるスキル・資質

・実験器具や機械の知識、操作技術 ・化学、生物に関する専門知識
・コミュニケーション力 ・正確性 ・忍耐力 ・探究心

実験の技術が何より求められる仕事です

様々な種類の化学物質や実験器具、機械を扱うため、薬品や化学に関する専門知識と操作技術、解剖学や遺伝学といった生物の知識が必須です。また、人体への影響や効能を検査するために動物実験も行うので、実験動物の取り扱いや管理に関する知識、実験の技術や経験も求められます。
どの専門学校や大学でも、化学や薬品、生物などの知識は一通り学習しますが、実際の現場で求められるのは、何より実験に関する技術や経験。業務では、化学物質を用いた実験や非臨床試験(動物実験)がほとんどですので、知識だけでなく、専門学校等でいかに実験に慣れ、経験を積んでおくかが大切です。

地道な作業をコツコツと。

一つの医薬品を開発するのに、通常9~17年、費用にして200~300億円がかかると言われています。
そのために膨大な数の実験を行うのが医薬品開発技術者の仕事です。
一つのテーマに対して深く追究する探究心や研究者的な気質、さまざまな実験にコツコツと取り組む忍耐力、そして何より「実験が好き」という気持ちや好奇心を持った人が、この職業には向いています。
また、実験や研究というと、一人で黙々と作業をしている様子がイメージされがちですが、通常、一つの医薬品開発に対して10名前後の開発技術者がチームを組むケースが一般的です。そのため、メンバーとの協力や、情報の共有、交換を行うコミュニケーション力は欠かせません。

「命」に関わる仕事。緊張感と責任感を忘れずに。

医薬品の開発は、人の生命に関わる仕事です。世界に一つの新薬を開発するという、他にはない魅力もありますが、それは人の命を左右する研究であるということも忘れてはなりません。薬物の取り扱いや実験では細心の注意や正確性が求められますし、製造工程や品質管理の規則を厳守することも大切です。
研究者、技術者としての知識、技術だけでなく、「医療」「命」に関わる専門職の一人だという自覚、責任感をもって取り組むべき職業なのです。

開発の現場では、20,000個を超える物質の中から医薬品のもとと成り得る物質を選定し、様々な研究や実験を行います。その分、化学や薬品の知識、遺伝子工学など、実に幅広い分野の専門知識が必要になります。
また、医学や技術は日々進歩しており、新しい物質や医薬品も次々に開発されていきますので、常に新しい知識を吸収し、学び続ける向上心や探究心も大切です。