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医薬品開発技術者の仕事

新薬の「きっかけ」と開発の「鍵」を握る仕事。たくさんの実験を通して薬の安全を守ります

新薬の開発にはいくつもの段階があり、それぞれの分野で専門の研究者が活躍していますが、医薬品開発技術者は、その中でも一番はじめの段階となる「基礎研究」と「非臨床試験」を担当する研究技術職です。

基礎研究

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植物や動物、微生物、化学物質などからくすりの"もと"と成り得る物質、成分を発見したり、それを組み合わせて新たにつくりだすといった研究、実験を行います。候補となる物質は20,000個以上も存在するため、その中からまず200個程度にしぼり、そこからさらにくすりになりそうな物質だけを選定し、新薬の候補として研究、実験を行います。

非臨床試験

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実験動物や培養細胞を用いて、くすりになる可能性のある物質の有効性や安全性、毒性などを試験します。非臨床試験で行う試験は10種類以上も存在し、哺乳動物を用いて毒性の質や量を調べる「毒性試験」、発がん性の要素や可能性の有無を調べる「発がん性試験」、突然変異や染色体異常など遺伝子への影響を調べる「遺伝毒性試験」など、物質が生物の中でどのように吸収されどのように影響するか、また排泄の過程など、様々な実験を通して生物体内における具体的な作用を調べていきます。毒性や発がん性、遺伝子への影響など、間違いや見落しが許されない項目であるため、正確性や徹底した管理が必要とされる重要な仕事です。