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仕事を知る

ゲームグラフィッカーの仕事

ゲーム画面に映るすべてのビジュアルがゲームグラフィッカーの作品です

ゲームグラフィッカーの仕事は、ゲームで使われるグラフィックを作成することです。1本の作品にどれくらいの種類のグラフィックが使われているのか、ゲームグラフィッカーの仕事の基本的なものを中心に紹介していきます。

タイトル画面
ゲーム本編が始まる前のタイトルグラフィックです。ゲームの顔ともいえる重要なグラフィックで、タイトルが画面に映し出されるまでの演出も含めて、プレーする人の印象に強く残る大切な部分になります。
背景
プレー中に映し出される背景全般のグラフィックです。3Dグラフィック(立体的表現)による背景は遠近表現や、オブジェクト(背景のなかにある物体)のできばえで臨場感に大きく差がつきます。
キャラクター
ゲームの中の登場人物です。ゲームのジャンルによっては画面の中でキャラクターがいきいきと動きまわります。2Dグラフィック(平面上の表現)の場合、元になるデザインをディフォルメするセンスが問われます。
モーション
ゲーム中で動きのあるキャラクターなどの“動作”を作るのも、ゲームグラフィッカーの仕事のひとつです。2Dグラフィックの場合、キャラクターをパラパラマンガのように作成して動いているように見せます。
エフェクト
モーション(動作)を表現するのに欠かせないグラフィックです。たとえば揺らしたり光らせたり、マンガの動線のようなグラフィックを一瞬表示させることでモーションがよりわかりやすくなります。
ムービー
臨場感を盛り上げるムービーシーンもグラフィックとして作成されます。実際の映像をデータとして取り込んで加工したり、3Dグラフィックにモーションを加えて作成します。

ゲームグラフィッカーの仕事の流れ

仕様の決定
どのような世界観のどんなストーリーを持った作品を販売するか、企画に沿ってゲームの細部を決めていきます。これによりどれだけのグラフィックをつくるか、どれだけの音楽・効果音が必要かなど、全体の作業量がわかってきます。
デザイン
細かく決められた仕様に沿って、登場人物、背景、オブジェクト、タイトル画面などをデザイナーがスケッチしていきます。作品によっては、ゲームグラフィッカーがデザインまで手がけることもあります。
モデリング
デザインスケッチをもとにグラフィックを作成していきます。緻密で時間のかかる作業ですが、グラフィックの完成度が作品を左右するため手の抜けない部分です。ゲームグラフィッカーのセンスが活かされます。
プログラム
モデリングと平行して音楽や効果音も作成されます。完成したグラフィックと音楽・効果音を使い、プログラマーがひとつの作品にまとめあげます。この間にも各パートとやりとりを重ねて微調整が続きます。
デバッグ
いったん完成した作品を、実験的にプレーします。プログラムの不具合の発見や、プレーする人の側から見た意見を出し合いながら、より良い作品になるように修正・調整をします。
完成
制作の進行に合わせて、雑誌やテレビなどで広告展開します。ゲーム展示会への出展や、発売イベントの開催を企画することもあります。作品によっては企画から発売までに1年以上を費やします。