なりたい仕事のことを知る ナリカタ

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商業映画で成功して「プロ」になれる、今は長編映画デビュー目指して活動中

遠藤 潔司さん

映画監督

  • インタビュー内容・勤務先等は取材当時の情報となります

21歳の時に製作を開始した短編映画「太陽の石」が、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2009にて最優秀作品賞/川口市民賞を受賞。実写で全編シルエットのみで描かれた斬新かつ幻想的な本作は、アカデミー賞の前哨戦であるロサンゼルス国際短編映画祭にノミネートされハリウッドで上映される他、ニューヨーク国際インディペンデント映画祭で最優秀国際ファンタジー短編賞を受賞するなど、国内・海外で高く評価されている。 2010年には、和田琢磨・黒澤はるか出演のショートフィルム「DREAM PHOTO」が日本ドキュメンタリー動画祭 短編部門でグランプリを受賞したほか、東映京都撮影所の協力で撮影された短編時代劇のプロデュース・撮影に携わる。 現在、世界に向けて公開する劇場用長編映画を企画。東映京都撮影所で開催された京都映画・映像企画市にてプレゼンテーションを行うなど、実現に向けて進行中。

「映画監督」は自分の活動の結果についてくる「肩書き」

映画監督とは、劇場用映像作品を企画から完成まで導く仕事です。演技・映像演出を担うほか、衣裳・美術・撮影・照明・ポストプロダクションなど、あらゆる部門のスタッフに指示・決定を出し、ともに連携して制作していく、映画制作の第一責任者です。この仕事をしていてよかったと思うのは、スクリーンで作品が上映されている時。たくさんの素晴らしい方々と出会い、共に撮影している時。反対に仕事の難しさは、お客を呼べる映画でないとお金にならないこと。商業として成立しないと「仕事」とは言えない、非常に厳しい世界だと思います。映画監督になれる道のりは決まっていません。自分に合った道を選んで模索していくしかありません。映画監督というのは歌手や俳優などのアーティスト同様、会社に就職して得られる職業ではありません。自分がしてきた活動の結果、後から付いてくるただ「肩書き」だと思います。

世界に向けて発信する長編映画企画を進行中!

多くの人に感動してもらえる物語を描きたいと昔から考えていて、高校生の時にアルバイトで皿洗いをしながら「映画だと物語を最大限に表現できる。あ、映画監督になろう」と思い立ち、ゲームクリエイターになる夢をスパッと方向転換させました。
お金もコネも一切ありませんでしたが、絶対に世界の第一線で活躍できるクリエイターになる!と決心して、今日まで進んできました。叶った夢は、自分の映画が海外などの映画祭で上映され、たくさんの方に感動してもらえたこと。今ここまで来れたことに感謝で一杯です。しかし、目指している山はまだまだ険しく高く、その頂上にある自分の夢が「叶った」とは思っていません。
現在、世界に向けて発信する長編映画企画を進行中です。商業映画で成功して初めて「仕事、プロ」として名乗れると思っていますので、まずはプロの仲間入り、長編デビューを目指して活動しています。
私の夢は、自分の作品などを携えて、海外の貧しい国々で「無料の映画上映会」を開くことです。映画さえ面白ければ、お金のある客は払って観てくれる。私がやりたいのは、映画すら観たことない貧しい子供たちに映画をタダで見せてあげたいのです。もちろん、とびきり面白い映画を。映画を通して心に希望を与えたい。25歳になった今でも、大バカな私はこの夢を消さずに常識という古い壁に立ち向かっています。