なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム

なりかたを知る

必要な知識・求められる資質

おいしい洋菓子を生み出す「探求心」とおもてなしの心(ホスピタリティー)も身につけよう

ルセットを理解する力と経験

あなたが大好きな○○店のショートケーキ。そこには、その店、そのシェフならではの「ルセット」があり、毎日毎日、変わらない味を作り続けているのがプロのパティシエです。材料を混ぜ合わせるタイミング、火にかける時間などの製造工程は、季節や温度、湿度によっても変わって来ます。今、火にかけないと「○○のショートケーキ」の味にはならないというタイミングは、そのお菓子のレシピを理解して、完成をイメージできないとはかることができません。だからこそ、必要なのが経験。しっかりと頭と体で覚えることが大切です。

理系の要素と「好奇心・探究心」

特にチョコレートは、何度で管理して、何度で溶かしてと、まさに「理科の実験」です。お菓子作りはとても精緻なもの。少しの食材の配合値を変えるだけで、できあがるものが変わりますから、材料の分量の正確さは必須です。目の前で起きている変化ひとつひとつに対して『なぜだろう?』、失敗をしたら『どうすればできるのだろう?』という「好奇心、探究心」を持つと次のステップにつながります。

体力

オシャレでかわいいケーキですが、そのケーキを作るために必要なのが、体力。重い材料を運び、生地をこね、鍋やボウルを片手で操り…、一日中が立ち仕事ですから、「健康な体」が資本です。

創造力

特徴のあるケーキショップや、デザートに力を入れるレストランチェーン、カフェが増加する中、「売れる商品」の企画や、自分で考えたオリジナル商品を形にできる試作力、表現力を持つ人が望まれています。
「トッププロに共通しているのが"絵がうまいこと"。それは、仕上がりをイメージできる力だと思います。お菓子作りにとってデッサンは最初の設計図。絵を見たり、写真を撮ったり、何がキレイで何がキレイじゃないのかを体験し、蓄積することが必要だと思います」(ロイヤルホテル シェフパティシエ 沖さん)

ホスピタリティー

ケーキショップやレストラン、ホテルなどでは、製菓技術に加えて、「ホスピタリティー(おもてなしの心)」を持った人材が求められています。笑顔、挨拶の基本ができ、常にお客様を考えた応対、心のこもったコミュニケーションができる「接客力」を持ったパティシエを目指しましょう。

プロデュース力とビジネス感覚

お菓子の見た目、デザートの盛りつけなどの演出方法や、ディスプレイ、ラッピングなど、ショップやカフェを「トータルにプロデュースできる力」。そして、自分のお店を持ちたい、開業したいと考えているのならば、店舗をスムースに運営するための「経営、ビジネスのノウハウ」を学ぶことが必要です。