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仕事を知る

パッケージデザイナーとは

わずかな時間で欲しいと思わせる
パッケージデザインを作りだす

たとえば、夏の暑い日にコンビニエンスストアに入って水を買うとき、黒いパッケージのペットポドルと透明なデザインのペットボトルだったらどちらに手が伸びるでしょうか。
書かれている文字を読まなくても、シャンプーの香りが何かが分かるように、箱を開けて取り出さなくても何に使う商品かが分かるように。私たちは普段の買い物で、商品のパッケージから様々な情報を瞬時に受け取っています。メーカーのロゴマークがパッケージについてるだけでどこの製品かも分かりますし、パッケージの色や商品名の文字の雰囲気で、男性向けなのか女性向けなのか、大人向けか子供向けかが分かることもあります。
パッケージデザインを見て店頭で思わず手が伸びることもありますし、シリーズ化された商品なら前に発売された商品を買った人がパッケージを見ただけで興味を持ちます。優れたパッケージデザインには、広告のような効果を期待できるのです。
パッケジデザイナーの仕事は多くの人の目にとまり、多くの人の購買意欲を刺激する、デザインを通してマーケットを左右し経済活動に貢献する仕事といえます。

SPECIAL INTERVIEW

パッケージデザイナーの魅力

自分のデザインした商品がお店に並ぶ。
自分のデザインした商品を誰かが選んで買っていく。
この楽しさは経験しないとわからない。

森脇 公起さん

プロフィール

クリエーティブディレクター/グラフィックデザイナー
株式会社イデア クレント 代表取締役
1998年長野冬季オリンピックシンボルマークや、東芝ダイナブックロゴマーク、明治製菓プッカ、明治ゴールドカカオチョコレート、スターバックスコーヒーオリジナルポテトチップスなど、さまざまなパッケージデザインを手がける。

何十年も世の中に残るデザインができたときは、本当にやりがいを感じます

お菓子の箱や袋、缶コーヒーの缶など、商品の包装形態をデザインするのがパッケージデザイナーの仕事です。表面のデザインだけではありません、箱、ボトル、缶などの“カタチ”もデザインします。立体のデザインですから正面だけではなく裏からも横からも、上の面も下の面も含めてデザインしなければならない。限られた範囲を使って必要なメッセージを強く印象に残るようにデザインする。思わず欲しくなる、買いたくなるデザインをしなければなりません。
グラフィックデザイン全般の技術に加えて、商品のすばらしさをシンプルにわかりやすく表現する客観的な思考力と、インパクトのあるアイデアを駆使して歴史に残るような作品をつくりたいし、自分のデザインで人々に夢や希望を与えて、見る人を幸せな気持ちにしたいと思いながら仕事をしています。ゼロから何かを創り出すのは、毎回楽しくてやりがいのある仕事です。そんな楽しい仕事を一生の仕事として選べる幸せは他にはないと信じています。
定番商品のデザインともなると、何十年も基本デザインとして世の中に残っていきます。そんなデザインができたときは楽しいし、本当に大きなやりがいを感じられます。自分のデザインした商品がお店に並ぶ。自分のデザインした商品を誰かが選んで買っていく。この楽しさは経験したことがなければわからないと思いますし、その商品、たとえばお菓子やドリンクを買って「おいしいねっ!」って言いながら食べる人の笑顔を見ると、なんて楽しくてやりがいのある仕事なんだろうと思わずにはいられませんね。