食品や化粧品、CDや包装紙など
商品を包むあらゆるものをデザインします
パッケージデザイナーの仕事は、商品とともに文化として残ります。ワインのボトルラベルやタバコのパッケージ、チョコレートの包装紙などをコレクションする人は、その商品だけでなくパッケージデザインのファンでもあります。パッケージデザイナーが手がけるたくさんの商品にはどのようなものがあるか、代表的なものを紹介します。
画家サルバドール・ダリがデザインしたことでも有名な「Chupa Chups」の包装紙や、200以上の種類がある「チロルチョコレート」など、食品パッケージはパッケージデザインのなかでも1・2を争う数が生みだされています。
口紅やマスカラ、シャンプーやトリートメントなど、みだしなみに使われる商品は、商品の素材や使用したあとの印象が的確に伝わるデザインや、消費者にターゲットを絞った色使いなどが求められます。
お酒とタバコはどこの国にも古くからある文化です。ワインのラベルやタバコのパッケージは、国のイメージや年代がデザインに反映されたものが多いため、多くの収集家から人気を集めています。
デパートや小売店の包装紙・手さげ袋にはデザインにこだわったものも多く、包み紙を見ただけでお店が思い浮かぶような記憶に強く残る優れたデザインが多く生みだされています。
CDやDVD、お酒などで販売される“限定品”と呼ばれる商品は、通常の商品と差をつけるために豪華なパッケージを用います。複雑な立体になっていたり、複数の商品でひとつのデザインになっているものなど様々です。
パッケージデザイナー仕事の流れ
メーカーが企画した製品の特徴を、打ち合わせのなかで的確に読み取りカタチにするための構想を練ります。製品の使いかた、誰が使うのか、どこで使われるのかなどを把握しなければ良いデザインは生まれません。
下矢印
商品の写真を使うか使わないか、どのような写真が効果的か、商品名のタイトルやロゴマーク、メーカー名など、パッケージデザインをする上で必要な素材を用意します。撮影の現場に立ち会い、イラストの発注も必要に応じて行います。
下矢印
ビニルパックや紙製のボックス、プラスチックケース、ブリスターパックなど、商品ごとのパッケージに合わせてデザインをしていきます。
下矢印
完成したデザイン案をメーカーの担当者に渡し、関係者にチェックしてもらいます。より良いパッケージデザインのために、商品によっては100種類のデザインパターンを求められることもあります。
下矢印
検討を重ねてしぼられたデザイン案を修正して、より良いものに仕上げていきます。この段階で社内や部署内、ときには消費者の意見も聞きながら、パッケージの完成を目指します。
下矢印
決定したデザインで商品が発売されます。発売したあとも今後の新商品やシリーズ開発のために、消費者の意見を集めることもあります。売れ行き次第では、すぐにパッケージデザインを変更することまであります。