なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム

なりかたを知る

必要な知識・求められる資質

幅広い専門知識はもちろん、
人と接するのが好きなことが第一です

必要資格
  • はり師・きゅう師 国家資格
求められるスキル・資質
  • コミュニケーション力 ・思いやり ・接客スキル ・向上心

国家試験の試験科目を見ても分かるとおり、鍼灸師は、医療資格の中でも極めて幅広い専門知識が求められる資格です。そして、鍼灸師になるにはまず国家試験に合格することが第一。国家試験を受ける前、つまり養成施設で勉強する段階で、実に幅広い分野を学習しておかなければなりません。
はり・きゅうに関する知識・技術はもちろんですが、身体のツボや神経組織を刺激して施術を行うため、人体の構造や機能も熟知していなければ施術ができませんし、問診段階で症状や身体の不具合を的確に把握するためには、西洋医学分野の知識も必要になります。

そして何より、鍼灸師はたくさんの患者さんと接し、直接身体に触れて施術を行いますので、コミュニケーション力はもちろん、患者さんから信頼してもらえる確かな人間性、人に対する思いやりが何より大事な要素です。また、患者さんに安心して治療を受けてもらうためには、症状や治療について「適切に伝える力」も大切。そのためには、勉強や経験を重ねていくしかありません。生涯にわたって学習し成長しつづける、研究者的な資質も必要な職業だといえます。

鍼灸師の国家試験では、幅広い分野の専門知識が求められますが、医学は日々進歩していきますし、患者さんの身体も症状も一人ひとり異なりますので、試験に合格するための勉強だけでなく、いくつになっても常に研究し、勉強し続ける姿勢が必要です。また、一日にたくさんの患者さんと接するため、コミュニケーション力はもちろん、体調管理、体力も大事な要素の一つです。

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他の資格とあわせて、自分の個性を出すことも

養成施設の中には、柔道整復師やあん摩・マッサージ師などの学科を併設している学校も多いため、鍼灸師以外の資格をあわせて取得する方も多いようです。そうすることにより、就職・開業した時に自分の個性や強みとできるからです。例えば、はり師・きゅう師の資格の他にアスレチックトレーナーの資格を取得し、スポーツトレーナーとして活躍したり、アロマテラピー、アロママッサージなどの資格を取得して鍼灸治療に取り入れることで、治療や癒しの効果を高めることもできます。もちろん、鍼灸治療のみで成功している方もたくさんいらっしゃいますので、自分が目指す鍼灸師のあり方や将来のビジョンをしっかり見据えて進んでいくことが大切です。