人とのコミュニケーションが社会福祉の第一歩
相手の立場になって考えることができる人であれ
社会福祉士の仕事は、人とのコミュニケーションから始まります。生活に問題を抱えている人の話を注意深く聞き、共感することがソーシャルワークの第一歩。その際に「人権を尊重し、相手の立場になって考えることができる」ということが、社会福祉士に最も必要な資質です。
支援の対象者にはいろんなタイプの人がいますので、相談業務は決してマニュアル通りにはいかないものです。信頼関係を築くためには、温かい心で相手を受け入れること。そして相手が安心して悩みを話せるように、誠意を持って落ち着いた態度で接することが大切です。
相談者に適切な助言をするためには、常にたくさんの引き出しを用意していなくてはなりません。そのため、福祉全般から心理学や法学まで、幅広い知識が必要となります。
相談援助の最終的な目標は、社会的弱者である人々がよりよい生活を手に入れることです。そのために、その人に合った福祉サービスを提供すること。その中で、どんな問題に直面しても臨機応変に対処し、自分の持っている豊富な情報を適材適所にコーディネートできる力というのは、仕事をしていく上で欠かせない要素です。とはいえ、これは経験によって磨いていけることなので、今すぐにできなくても心配ありません。実践を重ねて着実にスキルを身につけていきましょう。
社会福祉の基本姿勢は、自分本位ではなく「みんなで一緒によりよい人生を創造していく」という考え方にあります。ですから、人間が好きで、たくさんの人と関わりながらいろんな体験を共有するのが好きな人に向いているといえます。実際に社会福祉士の仕事は、人と人をつなげることでもあり、業務内容も多岐に渡るので、好奇心旺盛な人にはぴったり。今後さらに発展していく可能性を秘めた職業なので、あらゆる現場で自分の力を発揮していけるでしょう。
地域の人々の相談援助を主な業務とする社会福祉士にとって、専門的な知識や技術はもちろんのこと、コミュニケーション力は欠かせないもの。社会的弱者への心配りや、あらゆる問題に対処できる柔軟性、的確な助言・指導ができる冷静な判断力、様々な専門家とうまく連携できる調整力なども求められます。また、人権を尊重した行動ができ、共によりよい人生を創造していける豊かな感性も必要な要素です。