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仕事を知る

ブーランジェの仕事

ブーランジェの1日は早朝にスタート、材料を配合し、仕込み、発酵させ、焼き上げ、パンを作ります

店の開店前にパンを焼き上げるため、ブーランジェ(パン職人)の1日は早朝からスタートします。材料の配合、仕込み、発酵、焼き上げなど、工程に沿ってパンを焼いていきます。個人店ではすべての工程をひとりで行いますが、それぞれの工程の担当が決まっていて、配合のみ、仕込みのみを行う職場もあります。また、完全に手作りのパン屋もあれば、工場では機械化されている工程も多く、職場により仕事内容は変わってきます。また、店舗内でパン生地の製造から販売までの全てを行うオールスクラッチのパン屋さんや、工場で製造した冷凍生地を使い、売り場に併設した工房で焼き上げるベイクオフのベーカリーもあります。イートインやベーカリーカフェでは、接客をすることもあります。
さらに、新たな商品開発もパン職人の仕事。素材を追求したり、流行や消費者の好みをキャッチし、個性あるパンを提供します。

パン作りの工程※ストレート法(一度でパン生地を仕込む方法)

配合

パンにより、原料の配合が異なります。パンの主原料は、粉、塩、水、イーストの4種類。この配合に近い「リーン」な配合のパンは、堅焼きのフランスパンなど。卵、バター、砂糖、乳製品などの副材料が多いほど「リッチ」な配合といいます。バターロール、クロワッサン、ブリオッシュなどがリッチパンです。

ミキシング(こねる)

パン作りの一番最初の工程。計量した材料を混ぜ合わせます。
使用する小麦粉などの原料や水にこだわるショップが増えています。

第一次発酵(フロアタイム)

イースト菌の働きにより、パン生地を膨らませます。

分割

スケッパー(パン生地を切る道具)と秤を使い、パン生地を必要な大きさに切り分けていきます。
食パンの場合には、1玉200g、バターロールは45g、菓子パンは50gにします。切り分けた生地は、丸めという表面がなめらかに皮が張ったような状態にします。

ベンチタイム

加工で固くしまった生地を休ませて緩める時間です。

成形

パンの形を作ります。ジャムパンやあんぱんは、フィリング(具材)を詰める、食パンはきれいに丸めて型に入れる、バターロールは伸ばして巻くという作業をします。

最終発酵(二次発酵)

時間をかけてじっくり膨らませます。食パンは8割、菓子パンや小さなパンは2割程度膨らむまでなどの目安はありますが、環境や状況により変化します。発酵が足りないと小さく中身が詰まったパンに、発酵しすぎると中身がスカスカでキメの整わないパンになってしまいますから、時間の見極めには経験が必要です。

焼成

パンを焼き上げます。