なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム

なりかたを知る

必要な知識・求められる資質

高い専門性とコミュニケーション力が必須
思いやりや根気強さ、豊かな人間性が求められます

必要資格
  • 言語聴覚士 国家資格
活かせる資格・知識
  • 保育士・作業療法士/理学療法士・歯科衛生士・心理カウンセラー
必要な資質・向いている性格
  • コミュニケーション力・根気強さ・判断力

言語聴覚士は、言葉やコミュニケーションに障害を抱える方を対象としているため、「自分の思うように言葉を発声できない」「今まで聞こえていた音や言葉が理解できない」など、自分の感情や伝えたいことをうまく伝えられない方がほとんどです。そのため、一人ひとりの性格や個性を理解した上で、患者さんが言いたいこと、伝えたいこと、何を思っているのかを素早く察し、気づいてあげることがとても大切です。そのためには、専門分野の知識はもちろん、観察力や想像力、そして相手の気持ちを察し、理解する力が求められます。

また、言語聴覚士が接する患者さんは、小さな子どもからお年寄りまで幅広く、医師や看護師、歯科医師、作業療法士など様々な職種との連携も不可欠。相手と意思疎通ができるコミュニケーション力、協調性、また周囲への細かな気配りが大切です。

言語聴覚士は、言語機能や音声、会話する機能を回復し、患者さんが自分自身でコミュニケーションをとれるようにサポートしていきますが、そのためには、検査や練習を、辛抱強く、何度も繰り返していかなければなりません。思うように言葉にできない、なかなか進まない、といういら立ちや不安を抱えた患者さんを、「話したい」という気持ちにさせるためには、常に冷静に、辛抱強く、そして温かく患者さんに寄り添い、患者さんと信頼関係を築くこと、患者さんの精神的な支えになることが大切です。

患者さんの「心」に触れる仕事だからこそ、知識や技術以上に、相手への気遣いや思いやり、コミュニケーション力など、豊かな人間性、確かな「人間力」が求められる仕事です。

言語聴覚士の国家試験では、幅広い分野の専門知識が求められますが、医学は日々進歩していきますし、患者さんの身体も症状も一人ひとり異なりますので、試験に合格するための勉強だけでなく、いくつになっても常に研究し、勉強し続ける姿勢が必要です。また、様々な患者さんやとっさの出来事に臨機応変に対応できる判断力や対応力も大切です。