なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム

なりかたを知る

必要な知識・求められる資質

さまざまなジャンルの音楽、多くのアーティストの音楽を知ること

音響知識と音響装置を扱える技術を持つことが基本です。出演者を中心にコンサートには多くの人が関わっていますから、コンサート全体(企画、運営、照明など)を知っておくことも大切です。特にライブハウスに就職を希望する人は、音響だけでなく照明や運営にも関わりますから、幅広く学ぶことが必要になります。
PAエンジニアという名前から、技術者のイメージが強いかもしれませんが、音楽の知識やセンスが求められる仕事です。中学生、高校生のうちからいろいろなアーティスト、さまざまなジャンル音楽を聴いておくと、音楽的な感性も養われ、将来の仕事に役立つでしょう。
また、大きなコンサートの現場では制作スタッフが何百人と関わることもあります。大勢でひとつのものを作り上げる仕事では、協調性、コミュニケーション力が求められます。

PAエンジニアに求められるもの

PAエンジニアに求められるのは色々な音楽を知っていることとコミュニケーション力。たとえば、ミュージシャンから「○○さんの△△のような音にしたい」という要望があり、それに応えることができるとミュージシャンとの信頼関係を築きやすくなります。PAエンジニアを目指す人には、今からたくさんの音楽を聴いてほしいと思います。特に1970年〜90年代の音楽ですね。でも何から聴いたらよいかわからない人もいるでしょう。また洋楽は特にわからないという人は、好きなJ-POPのアーティストが影響を受けた音楽をまず聴いてみるといいと思います。自分の好きなアーティストのルーツ音楽を聴いて、好きか嫌いかは別として「こういう音楽なんだ、こういう音なんだ」とその音楽を心の引き出しにしまっていく。それを繰り返して行くと自分の音楽の幅が広がっていきます。
この業界は挨拶、礼儀にとても厳しい業界です。そして、現場で求められるのがコミュニケーション力。コンサートには多くのスタッフが関わります。また、失敗ができない現場ですから、コミュニケーションが本当に大切なのです。アーティストがなぜそう言っているのか、何を求めているのかをしっかりと自分の中で消化して伝えることができるようになってほしいと思います。もちろん、スタッフ間のコミュニケーションでも同じです。新人のうちは、わからなことは必ず聞くこと。大きな声で復唱、確認、報告ができることが大切ですね。(PAエンジニア 左右田利雄さん)