なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム

仕事を知る

醸造技術者の仕事

「伝統の継承」と「新しい味の追求」微生物と環境を自在に調整して製品を送り出す

伝統に学び、科学的裏付けのもとで新しい味を追求

写真1

醸造技術者(酒つくり技術者)の仕事は、酵母と呼ばれる微生物の働きを利用して原料を醸造・発酵させて、酒類・調味料・食品を作り出すことです。人類は有史来、醸造・発酵を利用して主に保存食を作ってきた歴史を持ちます。今ではバイオテクノロジーの知識・技術が進化し、この歴史に科学的な裏付けを与えた形で仕事が進められています。 日本酒・ワインなどの酒類や醤油・味噌といった調味料の企業には地元密着型で比較的小規模なものが多く、原料の選定から仕込み(醸造・発酵過程)、瓶詰めまでを担当することがあり、その意味では商品の企画・製造から成分分析、品質管理までを総合的に担うこともある仕事です。

幅広い可能性を持つ醸造・発酵の技術!

ワインでは、たとえ葡萄の品種と醸造に利用する酵母が一緒であっても醸造所ごとに製品には個性が現れ、その違いこそがワインの世界の魅力となっています。この個性を生み出すのが醸造技術者(酒つくり技術者)の仕事だと言えるでしょう。
毎年同じ味の製品を作りたければ、醸造技術者(酒つくり技術者)がその年の原料の出来を読み取り、環境(気温)を調整しなければなりません。 伝統を受け継ぐにしろ、新しい味を追い求めるにしろ、そこには醸造技術者(酒つくり技術者)の知識・技術が必要になります。新しい材料と新しい微生物の出会いから、新しいお酒や新しい食品が生み出されます。その出会いを演出するのが醸造技術者(酒つくり技術者)の仕事です。