「ヴァンドゥーズ」は、まだ聞き慣れない仕事かもしれません。フランス語で「Vendre（仏：バンドゥ）」は、「売る、販売員」ことを意味します。パティスリー（洋菓子店）などで働く、専門知識を持った販売員をこう呼んでいます。フランスや一部ヨーロッパではヴァンドゥーズの専門的な教育を受けてからでないと、お菓子の売場で販売員として働くことは認められていないという、地位が確立した専門職です。

ヴァンドゥーズは、製菓の専門知識、接客，サービスの高いスキルを持ち、「お店の顔」として働いています。専門の知識と情報を持った販売員は店やメーカーやショップの信用度、ブランド力にも影響する大きな戦力となります。「商品」と「サービス」、どちらが欠けてもお客様を喜ばすことはできません。ですから、パティスリーなどのショップにおいて、商品を作る製造の仕事と同じく、販売を担当するヴァンドゥーズも非常に重要な仕事なのです。日本でも2009年に一般社団法人全日本ヴァンドゥーズ協会が設立され、今後はヴァンドズースの認知も上がり、その必要性が高まるでしょう。

ヴァンドゥーズの接客が他店との差別化となり、お店の信頼、売り上げに直接貢献します。販売技術はもちろんですが、笑顔やおもてなしの心がとても大切です。お客様と洋菓子の架け橋であり、「お菓子のソムリエ」ともいえる、誇りある仕事です。