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仕事を知る

動物園飼育員とは

野生動物を飼育、育成、研究。来園者にその生態や能力を伝える仕事です

動物園飼育員の活躍の場は、動物園やサファリパーク、観光牧場などで、動物を飼育管理することが仕事です。動物の調餌(エサを作る、用意する)、給餌、体 調チェック、掃除などの動物を世話をはじめ、動物が快適に過ごせるように環境を整えます。動物の命の関わる、責任ある仕事です。地球環境の悪化による希少 動物の繁殖にも、期待が寄せられています。
就職先は、動物園だけでなく、サファリパークや動物テーマパーク、観光牧場など。ライオンやゾウ、キリンをはじめとした野生の大動物に関われることが、動 物園飼育員の仕事の魅力です。ユニークな展示方法で人気の旭山動物園のように、楽しく多くの人に動物を知ってもらえるかを考える、企画やサービスも飼育員 が考えることがあります。
体力が求められる仕事ですが、近年は女性飼育員の活躍も多くなっています。

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SPECIAL INTERVIEW

動物園飼育員の魅力

動物だけでなく、あらゆる層の来園者と関わることで、動物園の奥深さを感じました。

新宅 広二さん

プロフィール

大学院修了後、京都大学、東京大学の研究員、大学講師、上野動物園、多摩動物公園の職歴を持つ。専門は動物行動生態学。動物園の獣舎・展示プロディユース なども手がける。自然環境・野生動物の調査も精力的に行っている。新聞・テレビのニュース解説や教育番組、動物バラエティ番組の製作・監修、レギュラー出 演など多数。

この仕事を目指したとき、日本で歴代20人しか在職できない枠(動物園での研究・教育職)に入れてうれしいとともに、責任を感じました。仕事をして感じた のは、動物に関わるだけでなく、あらゆる層の来園者と関わることができて、動物園の奥深さを知りました。反対に、日本の中心的な動物園だったので、単に自 分の動物園だけでなく、日本全体の動物園のレベルの底上げの必要性を感じました。
動物飼育の仕事を一言で言うと、言葉のしゃべれない動物の通訳をし、多くの人にそれを翻訳してあげる仕事です。野生の動物と心が通じ合ったときが、仕事の楽しさを感じるときですね。
プロの動物園飼育員として働くために必要なのは、熱意と向上心です。飽くなき知的好奇心がある人がよい飼育係になっていくと思います。そのためにはたくさんの動物園に行き、身近な自然にも興味をもつといいでしょう。