テレビ作品や映画作品以外にも広がる
アニメーションの世界
色彩設計はアニメーションの制作に参加し、デザインが決定したキャラクターの髪や服装、身につけている小物などの"色"を考え、監督やキャラクターデザイナーなどのほかのスタッフと相談を重ねて決めていきます。キャラクター以外にもストーリーに登場するさまざまなモノの色を、作品の世界観からイメージを膨らませて考えます。
また、制作会社によってはペインターの仕事を兼ねる色彩設計も少なくありません。そして、色彩設計をはじめとしたアニメーション制作に関わるスタッフは、テレビ作品や劇場作品以外にもさまざまなメディアを舞台に活躍しています。代表的なものをいくつか紹介しましょう。
決められた放送枠で毎週(毎日)放映されるアニメーション作品。1話限りの登場人物やモノもすべて色彩設定が色を考えて決めています。もちろん世界観にも気を配らなければなりません。
テレビ作品よりも制作費や制作期間をかけ、宣伝にも力を入れることが多い長編作品が中心となります。使用できる色数も多くなるため、色彩設計のセンスと力量が問われます。
家庭用ゲーム機の作品には、物語の導入部やオープニング、エンディングにアニメーションが使われることも多く、ゲーム制作とは別にアニメーション部分を外部のアニメーション制作会社に依頼します。
コマーシャルやミュージックビデオの映像表現のひとつとしてアニメーションが使用されることがあります。短い作品だからこそアニメーション制作スタッフの力が作品のできばえを大きく左右します。