高度な知識が求められる専門職。
知識をしっかり自分のものにしておくことが大切です
診療情報管理士認定試験を受験するためには、日本病院会が認定する大学もしくは専門学校の養成課程を修了するか、短期大学・専門学校を卒業後、日本病院会が主催する通信講座(2年制)を修了する必要があります。
認定試験に合格すると、社団法人日本病院会、社団法人全日本病院協会、社団法人日本医療法人協会、社団法人日本精神科病院協会という4つの病院団体、および財団法人医療研修推進財団の認定する診療情報管理士として登録されます。
診療情報管理士は、カルテに記載された病名などを国際的な基準に沿って分類する「コーディング」という業務を行いますが、そのためには、7,000以上ある病名を数字コード化する必要があり、当然ながらその分類やコードも熟知していなければなりません。
この認定試験ではそうしたコーディングの知識から、人体の構造や働きといった医学に関する知識、医学用語など幅広い専門知識が問われます。
合格率は、全国平均50%前後と決して高くはありません。出題範囲が広く、すべての分野で合格基準を超える必要があるため、覚えることがとにかく膨大。現場ではさらに応用力が求められますので、知識をしっかり自分のものにして試験に臨みましょう。
試験開催時期 | 毎年2月/年1回 |
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試験開催場所 | 北海道、宮城、栃木、東京、新潟、長野、愛知、三重 大阪、岡山、広島、高知、福岡、熊本、鹿児島、沖縄 全国16都市 |
受験資格 |
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試験方法 | 筆記試験 |
試験科目 | 「診療情報管理課程通信教育」の基礎過程・専門課程それぞれのカリキュラムに準拠し出題される (1)基礎分野
(2)専門分野
(3)分類法
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申し込み方法 | 受験申込書他指定の書類を「社団法人日本病院会 通信教育課」へ提出する |
試験に関する 照会先 | 社団法人日本病院会 通信教育課 |
診療情報管理士の他にも、医療事務関連の資格として次のようなものがあります。
もっていると就職時に有利になったり、活躍の場がさらに広がります。
医療事務およびコンピュータについての基礎的な知識をもち、カルテや診療伝票を基に正しいレセプトを作成する能力を問う試験。医療事務、コンピュータ関連知識を問う筆記試験と、オペレーション実務の実技試験がある。合格率は3級:約70%、2級・準1級:約60%。主催は医療秘書教育全国協議会。
医療秘書教育全国協議会が主催する資格試験で、診断書や証明書、報告書の作成に関する知識から、臓器機能、検査の名称といった医学的な基礎知識、そして診療報酬明細書(レセプト)の作成に関する知識など、医療秘書として必要な専門知識を問われます。合格率は3級:約70%、2級:約45%、準1級:20%、1級:約10%。主催は医療秘書教育全国協議会。
医療事務関連の仕事でキャリアアップを目指す場合、「医師事務作業補助者」という資格を知っておくとよいでしょう。
社団法人全日本病院協会と財団法人日本医療教育財団が主催する民間資格で、医師が本来の業務である医療行為に専念してもらうために、医師の事務作業をサポートする専門資格として誕生しました。
医師事務作業補助者は、これまで医師が行っていた診断書などの文書作成、処方せんの作成、検査の予約、電子カルテの入力といった事務業務を、医師の指示のもとで医師に代わって行います。
ただし、医師の代わりに事務業務を行い、医師と同等に会話ができるスキルがなければならないため、簡単に取れる資格ではありません。
試験を受けるためには、医師事務作業補助者としての実務経験や研修の受講、そして何より、豊富な現場経験と確かな知識、技術が必要になります。
医師の事務業務が減ると、医師は患者様と接する時間をより長くもてるようになりますので、医師事務作業補助者は、医療現場の質の向上に欠かせない大切な役割を担っています。
難しい資格ではありますが、キャリアアップ、スキルアップを目指すなら、ぜひチェックしておきたいキャリアプランです。