なりたい仕事のことを知る ナリカタ

  • ナリカタコラム

なりかたを知る

必要な知識・求められる資質

体一つで患者さんと向き合う医療職。
専門知識に加え、豊かな人間性が求められます

柔道整復師は、骨や筋肉、関節の疾患を整復・治療しますが、そこに外科的施術や薬を用いることはできませんし、異常原因や患部を見つけるためにレントゲンなどの機器を使うこともできません。柔道整復師は、問診・視診・触診、つまり、患者さんから症状や状態を聞き出し、自分の目で見たり、手で触ることだけで患部や症状を判断していかなければならないのです。
そのため、生理学や運動学など人体に関する深い知識はもちろんのこと、自覚症状や状態をきちんと聞き出すためのコミュニケーション能力、そして患者さんから信頼される人間性も大切です。
また患者さんの方も、先生に元気をもらう、話を聞いてもらうなどコミュニケーションをとる事を期待して来院される方も少なくありません。そんな患者さんに優しい言葉をかけられる気持ちの余裕や、病気や怪我で苦しむ患者さんの気持ちを考え、思いやりのある対応が不可欠です。自分の目と手だけ、つまり体一つで患者さんと向き合う柔道整復師は、医療技術を提供する以上に「人 対 人」であることを何より大切しなくては務まらない仕事なのです。

柔道整復師になるには、身体に関する深い知識が必要ですが、様々なケガや症状を抱えたたくさんの患者さんが訪れる実際の臨床現場では、常に臨機応変な対応、そしてプロになってからも勉強し続ける姿勢が必要です。また、一日にたくさんの患者さんと接するため、コミュニケーション力はもちろん、体調管理、体力も大事な要素の一つです。

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柔道の技術も必要??

柔道整復師の養成学校では、柔道整復のルーツや柔道の精神を学んでもらうため、柔道の授業を取り入れていたり、卒業認定試験として柔道の実技試験を設けている学校もあります。とはいえ、柔道ができなければ柔道整復師になれないということはありませんし、養成学校で学ぶほとんどの方は柔道未経験者。そして授業の目的は「礼に始まり礼に終わる」という心構えや礼儀を学んでもらうことですので、どこの学校でもたくさんの方が、初めての柔道を楽しみながら学ばれているようです