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仕事を知る

マンガ家とは

日本を代表するポップカルチャー『マンガ』を生む、
エンタテインメントな職業

マンガ家とは、日本を代表するポップカルチャー「マンガ」を描くことを仕事にしている人。大手出版社から発売される週刊マンガ雑誌から、マニアックなジャンルに特化した隔月刊誌、さらに携帯電話やパソコンで読むデジタルマンガなど、活躍・表現の幅は現在も広がっています。

マンガ家は出版社に社員として雇用されているのではなく、対等の立場でマンガ作品を制作するフリーのクリエーターです。中には専属契約を結ぶ雑誌もあります。

マンガ家は、マンガ雑誌の編集部からの依頼を受け、読み切りマンガや連載マンガを描き、その原稿料を編集部からギャランティとして得ます。コミックス(単行本)が発売されると、印税収入も得られます。

※原稿料は金額×ページ数で、出版社や雑誌によって基準が変わります。デビューしたての新人で、1ページ5千円~9千円が少年マンガの平均的原稿料です。 マンガ作品は、日本国内だけでなくアジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界中で翻訳されヒットしています。最近は、日本で大ヒットしていなくても海外で販売されるケースもあり、マンガ家イコール世界に向けて発信する職業とも言えます。

このように、ヒットすれば数百万人の読者に愛読される作品を描くマンガ家は、常に読者を楽しませようという「サービス精神」が旺盛な人に向いているエンタテインメントな職業です。

制作の道具

マンガ家が使う道具に「規定」はありません。
現在マンガ家のための画材と思われている「スクリーントーン」や「丸ペン」といった画材は、もともとグラフィックデザイナーやプロダクトデザイナーだけが使っていた画材でした。

プロのマンガ家の多くが使っている道具

インク パイロット「製図用インク」 または 開明墨汁「墨の華」。

ペン ゼブラやタチカワ、日光などの丸ペン・Gペンなど、原稿用紙 筆圧や、使うペンの好みによって使う紙は多種多様です

マンガ家の魅力

世界中が読者、さまざまな感動を個人で発信できる唯一のエンタテインメント

漫画制作には、出版社の担当編集者や、原稿制作のアシスタントなど、実際にはチームで制作するのですが、一番最初は「自分が描きたいもの・表現したいもの」が根底にあり、それを漫画という形にしていきます。
同じように「物語」を作るエンタテインメントなジャンルに「映画・TVドラマ」や「アニメ」または「小説」という表現方法があります。「映画・TVドラマ・アニメ」は大勢のスタッフが協力して作り上げます。「小説」は個人で制作しますが、発行部数や、販売される地域において漫画は圧倒的な量を誇ります。 人気漫画の影響で、特定のスポーツ人口が増えたり、マイナーだった職業に脚光が集まったり、難しいテーマであっても漫画という表現方法で大勢の人にわかりやすく伝えることができたり、影響力の大きいジャンルと言えます。
さらに、漫画を中心としたマルチメディア展開により、アニメ化・TVドラマ化・ゲーム化など、人気作になればなるほど、その広がりは大きくなります。
また、近年では、ヨーロッパ・北欧・アメリカ・アジア・中東など世界中で日本の漫画が翻訳され多くの読者を獲得しています。自宅で描いている漫画が世界中で楽しまれるのが、現在の日本漫画なのです。

TOPICS!

フランスで大人気

日本の漫画は英語の「COMIC・コミック」とは別扱いで「MANGA・マンガ」の発音で通用します。近年ヨーロッパでの人気ぶりは目覚しいものがあり、フランスでは2000年から日本のマンガやアニメを中心として日本文化をテーマにしたイベント「ジャパン・エキスポ」が開催されており、2010年7月に開催されたジャパン・エキスポにはヨーロッパ全土から4日間で18万人が来場しました。