木村 水紀さんパティシエ 株式会社ひらまつ
ブラッスリーポール・ポキューズ ラ・メゾン(愛知県名古屋市)
小学生のころ、不器用で人を褒めない父が、私のつくったケーキを喜んでくれた。それがなんだかうれしくて、パティシエを目指す最初のきっかけになりました。お菓子はつくることも食べることも好き。高校を卒業するときにはこの世界へ進もうと決めていましたが、お菓子と料理はどちらにしようかとかなり迷っていました。専門学校に進んで、2年生の春に就職活動がスタート。レストランと悩んで決めたインターンシップ先は、パティスリー。そこで『アセットデセール(皿盛りのデザート)』を教えてもらい、それがすごく楽しかったんです。前菜からメイン、デザートへという一連の流れの中で楽しんでもらえるスイーツがとても魅力的に思えて、「料理もできるパティシエになりたい」という気持ちが生まれました。
前菜からデザートまでつくれるパティシエを目指し、就職先はレストランを希望しました。今は、コースの最後に出すデザートの皿盛りなどを担当しています。実は、ケーキ生地がうまく焼けなかったとき、先輩が一言「愛情が足りないんだよ」と。さらに「愛情とは勉強のこと」と言われたときは、自分からもっと研究しなくちゃいけないんだと痛感しました。休みの日にはパティスリーに行ってケーキを買ったりしています。本屋さんに行けば自然とお菓子の本を買ってしまいます。向上心や研究熱心さが必要な仕事ですが、それも好きだからできること。「もし、パティシエになっていなかったら?」と考えても何も思いつかない。これほど好きになれる仕事は他にはないと思います。
株式会社ひらまつ ブラッスリーポール・ポキューズ ラ・メゾン
巨近ポール・ポキューズ氏のフランス料理を近軽に味わえるブラッスリー